「…はぁ…」


相変わらずゴミ箱代わりにされてる下駄箱から靴を取り出す。


“今日は一人で帰ってこい”
それになんの意味があるのかわからないけど、そう言われたのなら一人で帰るしかない。



いつもは二人で、横で監視されながら帰っているのに。



このまま逃げるかも、なんて考えないのはきっと携帯以外に私の体のどこかにあるGPSを過信しているからだろう。