「…ちょっと黙ってろ。」


初めて聞くな、こんな遥の声。
冬真も少し眉を寄せて、聞くのを辞めたくらい。



「遥さん、アイツ来てるっす。あの白髪の…」

朔夜から“白髪”というワードが出た瞬間、遥は部屋を飛び出した。

確かにあの男は怪しくて調べてはいたけど、名前は偽名だったし。





「どうもどうも、皇華のみなさま。」


相変わらずいけ好かない、張り付けの笑顔だ。

その白髪の前に立つうちの総長はただならぬ殺気出してるのに、やっぱりそれ以上に無神経なんだろう。