俺には、長年の幼なじみがいる。
とっても可愛いんだよな。
でも、俺の気持ちには気づかない。
ましてや、”ヤツら”の気持ちになんて一生気づかないんだな。
はぁ〜、参ったよ。
そんなお前が、嫌いだ。
アイツしか見てないお前が。
お前は、アイツが世界の中心なのか?
俺は、お前の真後ろに立ってるって言うのにさ。
早く、声をかけてやりたいよ。
でも、出来ないんだ。
お前は、俺が声をかけても返事をしないだろう。
俺が肩を叩いても、反応を見せることはないだろう。
だって。お前は、アイツに夢中。
俺は、鈍感じゃないからさ。分かるよ。
そんなのしょうがないこと。
俺にだって痛いほどわかるからーー。
周りの人達が星みたいにキラキラになっていって、
君は、輝き出すんだ。
私を見てって言うようにさ。
でも、お前は、そんなの思ってなくて。
思ってたら、どんなに嬉しいことか、
どんなに幸せっておもえたことか。
でも、ただ、そうであって欲しいと祈るばかり。
俺も、お前にその魔法をかけられればな。
俺だけを見ろよって言いたいんだよ。
お前が好きって言いたいよだよーーー。
そんなの思ってみたり。
わかってる。それは、許されない。
いいや、俺が許さないんだ。
そんな関係が崩れて気まずくなるくらいなら、
君を困らせてしまうなら、
近くにいられる方がずっといい。
俺は、臆病だよな。
俺は、誰にも好きって気持ちは、負けてない。
そんな自信は、あるのに。
でも、それだけじゃダメなんだ。
どんなにカッコよくなっても、
お前の見合う人になっても、
振り向いてはくれないんだ。
俺は、”ただの幼なじみ”だもんな。
そういえばこういうこともあったな。
俺は、お前に言ったんだ。
「俺にすれば?」
そしたらお前は、
『何それっ?らしくないじゃん。でも···慰めてくれてありがと。』って。
ここまで鈍感だとはな。
それか、分かってたのか?そんなわけないか....。
本当にとんだ小悪魔だよ。
そんなお前も好き。
お前は、アイツを見てるけど、俺は、お前を見てんだよ。
お前は、いつも辛そうな顔をするけどさ、
俺のほうも、その顔を見るのは辛くて。アイツを恋焦がれた目で見るのは、やめてくれよ。
俺なら、そんな顔させない。
俺なら我慢させない。
俺なら、無理はさせない。
俺なら、ありのままのお前を見せれるだろ?
俺なら.....。
次々に溢れ出す気持ち。
俺は、こんなにも、欲望を持ってたんだな、、。