気がつくと、 辺り一面に広がる淡い緑の絨毯の 誰もいない広場にいた。 所々に水溜まりができ、 日光が反射してキラキラ光っている水滴を乗せたベンチに俺は横たわっていた。 目の前に広がるのは満開の桜。 ひとつない空には 大きな虹がかかっている。 誰もいないはずなのに、 どこからかシャボン玉が飛び交っている。 「ん、ここは...」 目を擦りここがどこかを考えていると 「「駿」」 と懐かしい声がした。