「吉乃!かき氷どうだった」
「まあ悪くはなかったです」
「なんだそれ。美味しいって言えよ」
「悪くなかったです」
「生意気!」
私の前を歩く咲斗と瑛斗、それから吉乃くんの会話を聞きながら、私はひとりでほほえましい気持ちになっていた。
吉乃くんと晴れて恋人同士になってから、双子はよく吉乃くんに会いたがるようになり、休日はこうやって4人でかき氷をはじめとしたスイーツを食べに行くことが増えた。
吉乃くんも、双子とは気が合う部分があるようで、生意気な様子をみせながらもなんだかんだ仲良くやっているみたいだ。
「二千花先輩」
ふと、吉乃くんが振り向いて私の名前を呼んだ。