放課後は、図書室で本を読んでいたら吉乃くんが「あ、いた」なんて言って隣に座って本を読む。

その流れで一緒に帰ることになるのは必然で、家まで送ってもらうこともあった。



手をつないだりはしない。
デートの日の終わりの時みたいに、ハグもしない。


一定の距離間。

半人分の距離を空けて、前より少しだけぎこちない会話をして帰る。




そんな生活が1週間以上続いている。
心臓はもうバクハツ寸前だった。


何度も告白しようとした。

けれどタイミングがどうもつかめなくて、結局何も伝えられないまま時間だけが過ぎていった。