お洒落なハンバーガーを食べ終えた私たちは、本日のメインイベントである本屋さんにいた。



お昼を食べたお店から歩いて10分のところにある本屋さん。噂通りすごく大きくて、店内は見たことないくらい広かった。


何時間でも時間をつぶせそうな、そんな感じだ。




私も吉乃くんも真っ先に文庫コーナーに向かった。


お互い興味のあるジャンルが並べられている棚に向かったはずなのに、吉乃くんと私は偶然にも同じ場所を見ている。


ついさっき、「俺、ちょっと探してる本あるのであっちの棚行ってます」って言って、入店早々別行動をしていたはずなのにおかしな話だ。


吉乃くんとはどこまでも気が合うみたいだ。




「先輩、この本読んだことありますか?」



ぼーっと本を眺めていると、近くに居た吉乃くんが手招きをした。

彼のもとに向かうと、吉乃くんは1冊の本を手に取ってあらすじを眺めた。