「おつかれさま2人とも。すごかった!」

「録画バッチリ?」

「うん。けど席が…ちょっと遠くて。ごめん」

「全体像見えた方が良いし全然大丈夫!」




13時30分。

無事ダンスパフォーマンスを終えたメイとレナと合流し、私は撮った動画を見せながらそんな会話をしていた。


なんとか開演には間に合ったけれど、案の定席は埋まっていて、体育館の後ろの方から撮ることしかできなかったのだ。


私の都合で良い席をとれなかったので申し訳ないなと思っていたけれど、2人的には問題ないらしく、ほっと胸をなでおろした。



──のも束の間。




「ていうか二千花、なんか目赤くない?泣いた?」

「えっほんとだ。やだ、なんかあった?二千花のこと泣かせたやつ誰!」