実を言うと、知らない場所に1人で行くことなんて無かったから、気負いしてた。
ゆうくんの家、隣の隣の市だもん。
だから、お風呂の中は気持ちよくて、疲れが取れていくみたい。
無事ゆうくんに会えて良かった。
天井から水滴が垂れてきて、ポチャンッと音を立てた。
ゆうくん……
私、何でゆうくんにドキドキしたんだろう…?
今までゆうくんにドキドキした事、無かったのに…。
かっこよくなってたからかな??
一緒に遊ばなくなってからは、遠くからゆうくんを見る事しか出来なくて、見る度にかっこよくなってた。
どんどん、どんどんかっこよくなってて
今日だってかっこよくなり過ぎて、びっくりした。
やっぱりかっこいいからドキドキしたのかな…?
考えてもわからなくて、お風呂の中でブクブクと泡を立てる。
かっこいい人に見られたらドキドキしちゃうもんね。
でも…ゆうくんは大好きなお兄ちゃんで、ドキドキした事は無くて…
うあ…無限ループだ…。
あ…!そうだ!
緊張してるんだ。
ゆうくんに会うのは2年ぶりだもんね…!
ブランクの期間が多かったんだもん!
きっとそうだっ!
無理矢理納得した私は頷きながらお風呂から上がった。