「……」

ゆうくんの手、優しくて落ち着く。

…好きだなぁ。


「陽葵と光くんってどういう関係?」

「え?ごめんゆうくん。ドライヤーで何も聞こえなかった」


ゆうくんは無言のままスイッチを切り、テーブルの上にドライヤーを置いた。


「何でバーベキューに光くんを呼んだの?」

「光くんはね、中学からずっと同じクラスだったの。気付いたら仲良くなってて…だから光くんも呼んでみた…!」

ゆうくんの質問に対して、何でそんな事聞くんだろうって疑問に思いつつも素直に答えた。


「ずっとって、今も?」

「うん、そうだよ?光くん、槇田(まきた)って言うの。出席番号が前後だから、お互い知らない事無いんじゃないかってくらい、いっつも話してて」

あ、だから私が元気無いのも気付いたのかな…?

なんか納得。


1人で頷いてると、ゆうくんの手が私の頬に触れた。

ドキッ


「俺、独占欲半端ないよ?」


そんな事言って、ゆうくん真っ直ぐ私を見つめるんだもん。

ドキドキしない方がおかしい。

「…そう、なの……?」

「俺の知らない学校での陽葵を知ってる光くんに嫉妬するし、他の人に髪の毛1本でも触らせたくないくらい独り占めしたい」