ゆうくん家に戻り、ずぶ濡れだった私はすぐにお風呂に入らされた。
ゆうくんも濡れてたのに、私程じゃ無いって言って…。
またビックシルエットのTシャツを借りて、今度はズボンもしっかり穿いた。
持ってなきゃ、落ちていきそうなくらい大きい。
リビングにいるゆうくんのもとへ行った。
なんだか照れ臭くて目が合わせられない。
「ゆぅ…くん…お風呂、ありがとう……」
「やっぱズボンも大きいな」
「うん、ちょっとだけ…」
ソファに座るゆうくんの隣に行けなくて、その場で立ったままの私。
恥ずかしくて…行けないよ……。
そんな私にゆうくんは優しい声を出した。
「おいで陽葵」
ドキッ
俯いたまま、ゆうくんの隣に座った私は……今までに無いくらいドキドキしてる。
「またきちんと乾かしてない」
「え…?」
ゆうくんの手が私の髪の毛をすくい上げる。
「あ…次、ゆうくんが入るかと思って急いで乾かしたから……」
「ちょっと待ってて」
そう言って立ち上がったゆうくんは、ドライヤーを持って戻ってきた。
「風邪引くだろ?はい、前向いて」
強引に前を向かせ、ゆうくんはドライヤーのスイッチを入れた。