夕日であっちゃんと光くんの2人の影が伸びている。
「私も混ぜて」
ニッコリ作り笑いを見せた。
「あ、ひま〜おいでおいで」
笑顔で手招きするあっちゃんの隣に座る。
光くんのお皿を見るともう空っぽで
「光くんもう食べたの?」
「ん?ああ」
「そっか…」
私は、お皿を隣に置き、さっきの会話を思い出した。
手を出すとか出さないとか、詳しい事はわかんないけど…“手なんか出すか”って言葉は……傷付いたなぁ。
ゆうくんにドキドキする私がいて、でもゆうくんは私の事何とも思って無いみたいで…
ゆうくんは大人だもん。そんなのわかってる。
けど…相手にされてないって思ったら……寂しい。
「それにしてもひま、祐介さんにべったりだね」
「そうかな…?」
「見る度に祐介さんの後ろにいるんだもん。お兄ちゃんと妹みたいだった」
また妹…。
何でかな……チクリと胸が痛む。
「もーらい」
ヒョイっと私のお皿からウィンナーを取った光くん。
「あ、ダメ!」
ゆうくんが取ってくれたウィンナーを他の人が食べるなんて嫌。
「返して」
「食ってなかったじゃん」
「今から食べるの!」
光くんに手を伸ばすものの、光くんも手を遠ざけて取れないようにした。
嫌だ。
ゆうくんが取ってくれたのに…!