「ゆうくん、お風呂上がったよ…?」

リビングに向かうとゆうくんはソファでテレビを見てて、私はその隣に座った。

チラッと1度だけ私を見たゆうくんは、テレビに視線を戻した。


「熱くなかった?」

「うん!」


へへ、ゆうくん優しいな。

「ねぇゆうくん、このパジャマすべすべしてて肌触りが良いんだよ」

ゆうくんに触って欲しくて羽織ってるグレーのガウンの裾を引っ張った。


一瞬ためらったようにも見えたが、裾を触るゆうくんを見ると、気のせいなんだと思う。

「ほんとだ。サテンの生地なんだ」

「サテン?」

「なめらかな肌触りとソフトな光沢感を持ってる生地の事だよ」


へぇ…

私は、キャミソールを引っ張ってジーと見つめた。


このパジャマそんな名前なんだ…

「ゆうくん物知りだね…!」

「そんな目キラキラさせなくても、」


ハハッと笑ったゆうくんはソファーから立ち上がり、冷やしていたアイスを持ってきた。


パキッと綺麗に半分に割れたソーダ味のアイス。


「はい」

「わぁ〜い♪」

「ほんと陽葵は楽しそうだね」

「へへ。ゆうくんがいるから嬉しいんだもーん」


アイスを一口噛むと、シャリと音がした。

ん〜冷たくて美味しい!