いつもいつも、なんでっ!
君は、別の世界にいるべきだよーーー。
今日は、日直で放課後、2人で日誌をかいている。
『ねっ。なんで、綾瀬は、こんなことしてるの?』
え?
どういうこと?
『なんで、壁を作ってるの?』
「·····?!」
なんで、また、そうやって、私の中に入ってくるのっ?
私の”作り上げた”世界に入ってこないでっ!!
もう、壊れちゃうよ...。
『俺は、綾瀬のこと、なんも知らない。
でも、辛い時は、助けてって言え。悲しい時は、無理に笑うな。俺は、綾瀬に笑っていてほしんだよ。』
《奏 said》
俺は、あの日から、君に夢中。
高校1年の冬、俺はバイトの帰り道、君を見た。
おっ!今日は、満月か、、。
ん?前に誰かいるな。
あれは、隣のクラスの綾瀬?
こんな、時間にどうしたんだ·····?
手には、買い物袋。
買い物か...。
そう、思って、買い物袋から、綾瀬の顔に視点を向けた。
『···っ··//』
綾瀬は、月を見ていた。満月を。
あまりに、その横顔が綺麗で、
まるで、夜空から、天使が降りてきたみたいに、
俺は、それに見とれていた。
でも、その横顔は、どこか、遠くを見るような目だった。
なんで、そんなに、切なそうに笑うんだよ。
なんで、そんなに苦しそうに、笑うんだよ。
俺に、そんなこと言える、関係ではない。
でも、あの時の綾瀬を見るとそうでは、いられなくなるくらいに俺の心をかき乱すんだ。
”笑えよ”
あれから、俺は、廊下をすれ違っては、綾瀬を目で追うようになった。
綾瀬は、なんで、周りを避けてるんだ。
どうして、怖がってるんだ。
どうして、壁を作ってるんだ。
なぜ、笑わないんだーーー?
高校2年。俺は、綾瀬と同じクラスになった。
俺は、嬉しかった。
いつも、遠くでしか見れなかった彼女を近くでみれるのだから。
だから、仲良くなって、
君に笑ってって、伝えよう。
怖くは、ないよって。
怯えなくてもいいんだよって。
ううん。違うな、”君が好き”って伝えよう。
《奏 end》
え?
今、なんて、、?
私は、助けてって言っていいの?
無理に笑わなくていいの?
笑ってもいいの?
私は、何故か、泣いていたーー。
「···でも、だれ、に?」
『俺に。』
そう言って、彼は、ニカッと笑った。
え?立花くんに?
『····綾瀬、好きだよ。』
え?
”スキ”?