私は、中学では、いじめの標的になった。
だから、高校では、なるべく目立たないように過ごしてた。
なのに君は、私の壁をいとも簡単に壊してしまうんだね。
『おっはよー!』
「·····」
『今日の宿題見してくんね?』
「·····」
なんで、私に話しかけてくるの?
私なんかといたら、あなたが汚れちゃうよ?
だから、早くどっか行ってよ。
いつもいつも、なんでっ!
君は、別の世界にいるべきだよーーー。
今日は、日直で放課後、2人で日誌をかいている。
『ねっ。なんで、綾瀬は、こんなことしてるの?』
え?
どういうこと?
『なんで、壁を作ってるの?』
「·····?!」
なんで、また、そうやって、私の中に入ってくるのっ?
私の”作り上げた”世界に入ってこないでっ!!
もう、壊れちゃうよ...。
『俺は、綾瀬のこと、なんも知らない。
でも、辛い時は、助けてって言え。悲しい時は、無理に笑うな。俺は、綾瀬に笑っていてほしんだよ。』
《奏 said》
俺は、あの日から、君に夢中。
高校1年の冬、俺はバイトの帰り道、君を見た。
おっ!今日は、満月か、、。
ん?前に誰かいるな。
あれは、隣のクラスの綾瀬?
こんな、時間にどうしたんだ·····?
手には、買い物袋。
買い物か...。
そう、思って、買い物袋から、綾瀬の顔に視点を向けた。
『···っ··//』
綾瀬は、月を見ていた。満月を。
あまりに、その横顔が綺麗で、
まるで、夜空から、天使が降りてきたみたいに、
俺は、それに見とれていた。