心底不思議だ、という僕の様子にイラついたのか、視線の鋭さがました。
・・・そんなに睨まないでくれるかな、気持ち悪い。
「お前、今まで一度も授業に出ていないだろう。」
ああ、なんだ・・・
「わざわざそんなこと言いに来たのか?」
そんなことのために、ご苦労なことだ。
「そんなこと、じゃない。エバンズ、お前、なんで授業に出ない?」
生徒会という役割。
着崩すなんて言葉を知らないように、一寸の隙もなくキッチリと着られた制服。
メガネ越しにこちらを見据える瞳は鋭く、知的な光を宿している。
・・・絵に描いたような優等生だなあ。
「なんでって。面倒だからに決まってる。」
それ以外に何の理由がある?と首を傾げた。
分かり切ったことを問うためだけに僕の時間を拘束するのはやめてほしい。
美鶴のところへ行けないじゃないか。
ちらりと時計を確認すると、もうすぐ休み時間が終わってしまう。
「ねえ、もういい?僕急いでるんだけど。」
イライラしながら言うと、ちょっと待て、という制止の言葉。
「授業に出ろ。サボりは認められない。」
・・・・・・
「は?お前ふざけてんの?」