近づいてくる伊織様の手に、ぎゅっと目をつぶる。
…また、デコピンされる。
———…べチン
ほらやっぱり。
というか痛い。
「じゃあそんなの忘れちまえ。そんなん俺の母さんが勝手に教えることを決めただけなんだから」
「……え?」
「あ……。っお前の母さんはロボットを育てる専用で借りれるロボットなんだよ」
ロボット……?
あれが…?
ロボットっぽいところなんて1つもなかったのに………?
もし本当にロボットなら、どれだけ精巧なロボットなんだろう。
……ワタシもパッと見わからないらしいけど。
「だから…そいつが変なこと言ってたんならそこだけ記憶抹消しろ」
抹消って………。