少しずつ、一歩ずつ治療を進めていきましたが・・その中で・・

新たな問題が起きてしまいました。


ある日・・ご主人が教えてくれました。


「仕事から帰ったら・・
妻がどこにもいなくて・・。

スマホや財布も持たずに・・。」


「まさか・・勝手に一人で外出したということですか?」


「俺・・一晩中近所を探し回って・・

明け方になってコンビニの駐車場に座り込んでるのが見つかったり・・

公園のブランコに一人で揺れてたりしてました・・。」


「奥様はその時になんと・・?」


「“考え事してただけだから”と一言・・。

こっちが必死になって探してたっていうのに・・

クミコは全く意に介さない様子で家へと歩き出しました・・。」



抗うつ薬の投与量を見直さざるを得ませんでした。


“動きたくない”という倦怠感や疲労感が改善されたという意味では、

効果があったかもしれませんが、

これでは夢遊病患者や認知症患者と思われても致し方ありません・・。