お似合い…か?

それはさておき私と同じ事を潤もしているはずなのに、あいつは恐ろしい程元気だ。それどころか結婚式を楽しみにしている。

けれど私としては決める事がいっぱい。だって人生で1回きりの結婚式よ?素敵にしたい。ロマンチックにしたい。それを考えると沢山のオプションをつけたいんだもの。

もっと時間があればいいのに…。お父さんったら強引なんだから。許した途端に結婚って…。ほんとに極端な人なんだから。

「それに幼馴染ってロマンチックですよね~。結婚式楽しみですぅ~」

「ロマンチック…?お互いの事知り過ぎよ…」

にこりと三井さんが笑顔をこちらへ向ける。

自身の両手をぎゅっと握りしめてうっとりとした表情を見せる。

「運命って感じですよね。
それに社長ってば佐久間さんの事がお気に入りなんですね」

「え?」

「部長が言ってました~。娘の夫になる人はS.A.Kの御曹司ってだけじゃなくって、モデルもこなすし自分のブランドを持ちたいっていう素敵な夢があるって
それはそれは自慢げに話していたそうですよ。」

三井さんの話に思わず笑みがこみ上げる。

全くあの人って素直じゃないんだわ。潤の事を陰でそんな風に言っていたなんて…。

嬉しいじゃないの。思わず頬が緩んでしまうくらい。

実はあの人はとっても潤の事を認めているのだ。

「あー、何菫さんニヤニヤしてるんですかー?」

「ふふ、ちょっとね~」

「もぉ~これだから幸せな人はいいなぁ~。あたしも早く結婚したーいッ」