「それに潤くんは菫っちがすごーく好きなの伝わって来るよ。
だって潤くんはどんな女の子に対しても確かに優しいし、勘違いしちゃう子沢山いるんだけど
菫っちに対しては大切な物を見るような目で見るんだもん。撮影の時なんてこっちが照れちゃったよ~…。
あの完璧な潤くんは本当に好きな子の前ではこんな表情するのかって!飯田さんも言ってたもんね~」

奈々さんはノエールのスイーツをとても気に入ってくれた。終始褒めてくれて、私をすごいと言ってくれた。

私にとって見たら、人を綺麗にする仕事に誇りを持っている奈々さんの方がすごい人なんだけれど。

彼女にも潤がいなかったら出会えなかった。

そう考えたら私の世界はやっぱり潤を中心に回っているわ。


「そーかそーか奈々さんと会ってたのかー。楽しそうで何より
良い人だよなー。ちょっと小動物っぽくてウケるけど」

帰って来て今日の話をすると、それを潤は嬉しそうに聞いてくれた。彼は私が友人と楽しそうにしているのを聞くのが好きだ。

元々友達が出来ずらい性格の私。だから嬉しいんだと思う。人の幸せを自分の事のように思える所も、私は好きよ。

「それにしても俺もスイーツ食べたかったなー。行けば良かったー」

「あらそう?じゃあ私が作ろうか?何が食べたい?ケーキ?クッキー?」

「菫は昔からお菓子作りも上手だったもんな。
ん~チーズケーキが良い」

「いいわね。今度の週末久しぶりに作ろうかしら」