「ねっー。凌牙くん、どこ行くの?」
「教えない。いいから着いて来て。」
「……」
さっきからこの繰り返し…
行き場所が分からなくて凌牙くんに聞いているけど何も答えてくれない
「なんで教えてくれないの?」
何回言っても教えてくれないから私も諦めない
「教えない。」
「……」
何で言ってくれないんだろう?
この調子で歩いていると凌牙くんが急に立ち止まった
「真菜、お腹すいたろ?なんか食べよ。」
「えっ、、あ、うん?」
歩いている時はお互いに何も喋らなかったから声が裏返ってしまう
「焼きそば2つで。」
「ありがとうございます。」
凌牙くんが焼きそばを買っている
私は凌牙くんと屋台のおじさんの会話をどこか遠くで聴いている感じだった
「はい、真菜の。」
2人でベンチに座って食べることになった