「だから!ももは俺のこと気にしないでいいから頼りたい時は晴翔も俺も頼っていいからね。もう頼らないなんて寂しいこと言わないでね。」

ヨシヨシと頭を撫でてくれて、

「今日はここで帰るよ。目の下、くまできてるから寝れるときは寝て。じゃ!またね。」

「あ、ありがとう!本当に、ありがとう!」

私の声に右手を上げて、

背中を向けたまま遠ざかってく。

妹…として思ってくれてたんだ。

嬉しい。

スマホの通知にはれいちゃんから何も入ってなくて少しまた落ち込む。

ふぅ、今日も残り頑張ろう。

そう自分に言い聞かせて、

残りの家までの道を歩き始める。

重いなぁ…

あっついなぁ…

早く帰ってとりあえず水飲まなきゃ。

一歩一歩ゆっくり進むけど、

家までが果てしなく感じる。

…なんかヤバイかも。

そう自覚したと同時にプツンと糸が切れたのか、

倒れそうになる。

「あっぶない!」

え…

後ろ向きに倒れそうになったのを誰かが支えてくれる。

誰だろ…なんて思いながら意識を手放した。