「うん、私…。今大丈夫?」
『あ、ちょっと待ってください。今部室で少し外出ます。』
「あ、ごめんね…」
少しはるちゃんの声と物音がして、
またれいちゃんの声。
『大丈夫です。何かありました?電話くれるなんて…』
少し、ザワっとする。
何かって…。
「…ううん、約束したのにいけてなくてごめんね。れいちゃんの予定空いてる日いつ?…合わせるよ。」
『そのことだけど、桃奈さん無理しなくても大丈夫ですよ?遥からも姉貴からも桃奈さん忙しいって聞くから…体調とか心配ですし…』
寂しい、って思っちゃダメだよね。
確かに忙しいけど…。
ううん、れいちゃんは私を心配してくれてるんだし…
『桃奈さん?』
私はれいちゃんに会いたいのにな。
いやいや、会いたいって言いつつ忙しさにかまけて連絡今日まで取るの逃げてたんだし…
頭…ガンガンしてきた。
『玲司!何してんの?一緒に買い物してくれるって言ったじゃん、早く着替えてよ!』
『ちょ、うるせぇ…今電話してるからちょっと待てよ…』
茉由ちゃんの声かな。
買い物…
『桃奈さん?聞こえてる?すみません、うるさくて…』