「はぁ…」

部活終わりのロッカーでため息。

「何、珍しいけど…なんかあった?」

遥が横で心配してくれる。

打ち上げから数日、

相変わらず練習尽くしな日々に感謝しつつも、

桃奈さんと予定を決めようとしても合わない事実に落ち込む。

夏休みだからバイトを桃奈さんが頑張ってることもあるし、

姉貴たちとやってる服の方も軌道に乗り始めたのと夏休みで専門の課題もあって、

最近バタバタと忙しいらしい。

「桃奈さんとデ…遊びに行く約束したんだけど…」

「あぁ!デートね!姉ちゃんが昨日俺のスケジュール見せてって言ってたのそれもあるのか!」

俺が伏せた言い方をしたのを改めてオープンにしてくれるのが遥らしい。

よかったじゃーん!なんて嬉しそうにしてくれる桃奈さんの弟で俺の親友には、

感謝しかない。

「でも最近まじで忙しいみたいで家にいても部屋に篭ってて俺もあんま話せてないよ!」

そう…なのか。

桃奈さんにとって遥との時間は大切で、

それもおそらく彼女の中では十分に取れてないってことは…

あんまり俺がわがままいっても…だよな。