なんとか購入して、数日。

クリスマスパーティーの日がやってきて、

部活終わりぞろぞろとみんなで、

カラオケに向かう。

カラオケの大部屋でやるのがこの高校の恒例らしい。

「お兄さん、クリスマスケーキどうですか?」

聞き覚えのある声に、

団体の1番後ろを歩いてた俺は足を止める。

腕に絡まる手。

え。

「ふふ、やっぱりれいちゃんだ!メリークリスマス!」

「桃奈さん、その格好…」

サンタコスの桃奈さんがいた。

しかもコスチュームがワンピースタイプでミニスカートの丈。

「毎年なんとか断ってたんだけど、今年はね、みんな彼氏できたとかでバイト出れなかったり、彼氏にきちゃだめーってやきもち焼かれて裏方でね、断り切れなくて!」

桃奈さんがくるりと一回転して見せてくれる。

一回転して、ひらりとまう短い丈のスカートから桃奈さんの綺麗な足が惜しげもなくさらされてて、

思わず頭を抱える。

「似合わないのは知ってるけど、頭抱えるほどとは!!!」

桃奈さんは見当違いなことを言って、

先を歩く遥と目があったのか手を振る。

「ちょ、姉ちゃん今年はついに着せられたの??痴漢とかあってない?」

走ってきた遥が桃奈さんに早口で確認する。