あの?

よくわからないけど、水城烈っていう名前はあってる。



「うん、水城烈って言ってた!」

「はぁぁあああ!?」



笑顔で答えた私を見て、ミナちゃんが大きな声をあげた。

え、えっ……?

教室中に響き渡るほどの大きな声に、クラスメイトの視線が集まる。


みんな何事かと、こっちを見ていた。



「ちっ……あたしの目を盗んで……変な虫がついてたなんて……」

「み、ミナちゃん……?」

「あのね花絵、そいつとは関わっちゃダメ!!」



血相を変えて、私の肩を掴んできたミナちゃん。



「えっ……ど、どうして?」



関わっちゃダメって……。



「水城烈って言ったら……校内でも有名な不良よ!」

「ええっ……!」



ふ、不良……!?