病みあがりの私の体調気遣ってくれたり、私が居やすいように教室の雰囲気を作ってくれたり。

ただ、のほほんと先生をやっているだけではないのは確か。


はじめは、いつものように諦めていた友達とのつながりも、先生が自然ときっかけを与えてくれた。


少しずつクラスのみんなと打ち解けていけるような気がした。


いつもなら、感じることのない教室の温かみを感じたり、話すことが楽しいなと思ったり。


『人と関わることは、怖くなかった』


そう思えた。

思い出すことができた。



「ま、飽きない仕事ですからね。」


「メンバー面白いだろ?」


「もう、手に負えないですね。」


「はははは!あいつら、個性のかたまりだからな〜。マネージャーも大変だわな。まともなのは晴也ぐらいか?」


「晴也さんもなかなかの強者です。」


「そういやぁ〜、最近あいつの聞いてないな。極寒のオヤジギャグ。」


「部活でよく呟いてますよ。」


「そうかそうか!いやぁ〜、あれはいいな。特に夏に聞くのが!暑さ吹っ飛ばしてくれるから助かるわ〜!」


「先生…、それバカにしてません?」


「ん?まぁ、いいじゃないか。みんなそんなもんだろ?」