私はわざと曖昧な答えをした。



「じゃあ、また明日」



「うん」



ひゅうがはサッとバイクに乗り込み、



「またな」



と言い残して去っていった。



「はぁ…」



私はマンションの階段をカンカンと音を立てて登っていく。



「…ただいま」