「お前はチョコレートが嫌いなんだろ。



だったらそう言えばいいじゃないか」



「違う…」



「は?」



「チョコレートは…大好き、だった」



と言ってから、ハッと口を両手で押さえる。



無意識に、自分の過去を話そうとしていた。



バカみたい。結局、



「可哀想だね」


って、同情しかされないのに。