「うん。苗ちゃんが面接来た日に俺、二人で飲みに行ったんだよね。その時に苗ちゃんの話してたよ。『人生で初めて一目惚れするかと思った』って」


「ちょ、ちょっと待ってください・・・・・・! どういうことですか・・・?」


 空さんがさっきから言っていることが理解出来なかった。


「雅暉さんが言うに、苗ちゃんの見た目がドンピシャで好みだったらしいよ。もし嫌な風に聞こえちゃったらごめんね? 苗ちゃんって結構見た目がきれい系でしっかりしてそうに見えるじゃん? でも話してみたらちょっと抜けてるというか、ウブな感じがギャップで可愛いって言ってた」


「そんな・・・・・・・・・。信じられないです」


 まさか雅暉さんがそんなことを言ってくれていたなんて、想像もつかなかった。


 確かに、雅暉さんに『タイプ』と言われたことはあるけど、いつも通りノリで言っているだけだと思っていた。