雅暉さんが帰って行ってすぐ、なんとも言えない気持ちになった。


 また次にバイトに入るまで、雅暉さんに会うことは出来ない。


 むしろ、バイトの時間をずらして雅暉さんに会う時間を減らすべきなのかもしれない。


 そうすれば雅暉さんに対する気持ちもなくなっていくのかもしれない。


 ・・・・・・・・・そんなことを考えつつも、好きだった気持ちがなくなっていってしまうのは少し寂しいな。


「苗ちゃん。今日駅南のカフェか、ファミレス、どっち行きたいか考えててね」


「わかりました。楽しみですね~!」


 空さんがそう声をかけてくれた。


 空さんも少し、大和くんと雰囲気が似ている気がする。


 見るからに人の良さそうな見た目で、勤務中もとても真面目だ。