すぐに三十分が経った。


 あと雅暉さんと同じ空間にいれるのも、半時間で終わってしまう。


 本当は前と変わらずに話したい。


 雅暉さんに純粋にドキドキしたい。


 お客さんの入りも落ち着いた頃、私と空さんも厨房に入った。


「今日、なんか、どうしたんすか?」


「え、何が?」


「なんか最近ずっとそうだったけど、今日の雅暉さんは一段と変っす」


 厨房に入ってすぐ、空さんがそう言ったので焦った。


 もし私が告白したことがバレてしまったらどうしよう、と思い高鳴る胸を押さえた。


 ゆっくりと深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。


 それにしても、空さんはよく周りのことが見えている。