「聞いてるの!?血の繋がりもない兄に、いつも迷惑かけて…!私は迷惑かけてないし、勉強教えて欲しいって言ってるだけなのに!」
と、ギロッと睨まれた顔がすごく怖かった。
血の繋がりもない.....その言葉がどこかに突き刺さった。
「あ?血の繋がり?なんだそれ。
人の事考えもしない、状況把握もできない、自己中心的な考えの奴に、勉強なんか教えたくねーよ」
不機嫌MAXで恵都兄は言い返した。
由奈ちゃんは、顔を歪ませて、泣きながら
私の目の前に来たと思ったら、いきなりビンタしてきた。
突然の出来事続きで、訳がわからない。
そんな私たちの状況をみて、もちろん目の前にいる恵都兄はブチギレている...
由奈ちゃんも泣いている。
一旦、私、2階に戻ろう。
「よいしょ、」
元々フワフワしているのに、ビンタされて、頬も痛いし、余計にフワフワしてきた...
さっきまで横たわっていたのに、
急に立ち上がったからなのか、
少し今、ふらっとしたけど、言わなければ、
分からないし、大丈夫。
口喧嘩していた恵都兄が、
立ち上がった私に気付いた。
「おい、」
その時、グラッとして、周りの音が消えた。
…ヤバい!倒れる…!
怖くて、ギュッと目を瞑ったのに、
「っ!あっぶね…」
パッと目を開けたら、恵都兄が支えてくれていた。