「あっ、そういえば〜」

と、私は思い立ったかのように
恵都兄には呼び止められる事無く部屋を出る事に成功した!

遥くんのお部屋に行こう〜


すると、向かい側のお部屋から優希人君が
出てきた。



「優樹菜ちゃん、本当可愛いよね、実の妹とは思えない。クラスでも結構告白されたりするよね??」

といいながら、壁ドン?されてしまって、

逃げなきゃいけないのに、でも、硬直してしまって
動けない…


「俺もその1人だよ」

...その1人?ってどういうこと?


優希人くんが、私の顔に近づいてきて、
私を壁に押し付けられて、そのままキスされそうになっていた。

ガチャ。

「おい、気まずくなったからって出ていったんだろ…って、あ?…てめぇ」


恵都兄が部屋から出てくるなり、私たちの光景を目にして、優希人君を突き飛ばした。

「いってぇ…」
突き飛ばされた優希人くんは、立てずに座り込んでいる。

私はその光景とさっきの出来事にビックリして
息もできないでいると、

「何してんだよ、抵抗ぐらいするか、何かあったら呼べって言ってるだろ!!」
と、恵都兄は私にもすごい剣幕で怒ってきた。



怖い...
さっきの部屋でのやり取りと、
さらに今の出来事を上乗せしたような怒りだ…