「…もう行こう」

恵都兄を待ってても、すぐ由奈ちゃんもくるはず、きっと。


1人で、家を出ることにした。
身支度をして、玄関で準備していたら

「なに勝手に行こうとしてんの?」


「だって、由奈ちゃんが隣にいたもん」


「もしかして、…」

恵都兄がなにか言いかけた時、私の勘は当たった。


「恵都くーん!先にいかないでよーっ」


バタン。

私は1人で家を出た。

後ろでは、恵都兄が怒ってる声と由奈ちゃんは楽しんでそうな声が聞こえた。


彼氏になってくれるって、言ってたのに、
これじゃいつもと同じだよ…