「……俺の方こそ、ごめん。ずっと一人で抱えてきて、辛かったよな。苦しかったよな」
祐の言葉、一つ一つが私の心に浸みていく感じがした
「……ありがとう、本当のことを言ってくれて。俺も美音のこと、好きだよ」
「祐……」
祐は、私を離した
「でも、私たちは“兄妹”で……」
「美音、なんか勘違いしてない?」
「え?」
「……してるよね、絶対」
「え、なんの話?」
「まぁ、それは帰ってから、祥子さんと連太郎さんに教えてもらおう」
「えぇ?!」
さっきまでの涙は、いつの間にか引っ込んでいた
勘違いって、何?
私、何か勘違いでもしてるの?
「今日は、生徒会もいいでしょ?帰ろう」
「え?でも、鈴花たちに……」
「それは隼人たちに任せて、帰ろう」
「でも……」
「俺が責任持つから」
「……ちゃんと、明日から仕事してね」
「はいはい」
いつも通りの会話を久しぶりにして、私と祐は笑い合った
「じゃあ、帰ろう」
そう言って、祐は手を差し出した
「……うん」
私と祐は、家に着くまで手を繋いでいた