しばらく穏やかな空気が漂う。しかし、戦いが終わったわけではない。四人の間にまた真剣な空気が流れ始める。

「ネイサン、ナタリー、俺とゾーイがいなかった間のことを教えて」

ロネが訊ねると、ネイサンは「ああ……」と重苦しい顔で話し始めた。ナタリーの表情も暗くなる。

「ロネがゾーイを連れて逃げた後、俺とナタリーで街の人たちを追い払うことができた。話をしたかったが、みんな殺気立っていて話が通じるとは思えなくてな……」

「仕方なく話をすることは諦めたんだけど、またゾーイを悪く書いた紙がばら撒かれて、また街の人たちは森を攻めるつもり。しかも今回は協力者がいるって……」

「あの人、私が裏切るって知って……」

ナタリーとネイサンの言葉にゾーイが体を震わせる。その手をロネが優しく握った。

「大丈夫。きちんと作戦を立てよう。誰も殺したりなんかしない、平和な戦いにしよう」

ロネの言葉にゾーイたちは頷く。カフェの片隅で、ロネたちの話し合いは続いた。