ナタリーと協力しながら、ロネは街の人たちに声をかけていく。しかし、街の人たちは聞く耳を持とうとはしない。うまく話し合えないままロネは魔法を使っていくしかない。

「魔法を使って追い出したくありません！話を聞いてください！！」

ロネはそう言いながら杖を街の人に向ける。街の人は「フッ」と馬鹿にしたように笑う。そして言った。

「お前たちがなぜあの女の味方をしているのか知らないが、俺たちの戦いの勝ちだ」

「どういうことですか？」

ロネは突然言われたことに首を傾げる。街の人は笑いながら言った。

「ユミルさんが作戦を立ててくれた。ユミルさんがお前らの目を潜り抜けてきっとあの女の娘を倒してくれる！！」

血走った目で街の人は言う。ロネの中に嫌な予感がした。

「ゾーイ！！」

ロネはほうきに飛び乗り、隠れ家へと向かう。ドクドクと心臓が音を立てた。



ロネが魔法を使って作った隠れ家は、地下に作られたものだ。普通の家として使えるように家具も置かれている。

「ゾーイ！！」