「勢いで潜ったはいいけど、この海…広い!どこにアイリーンは…。」

「ねえ!あんた、来るの遅いじゃないの!」

「お前は、人魚の…」

「サリーよ、サリー!はやく。こっちよ」



「アイリーン様、ジャックが来ました!はやくあけてください」

「結構よ、帰って!」

「王国が大変なんだ。国王夫妻が!俺の親も。君の力が必要なんだ」

「私はもう、陸には行けないの。帰って。力は貸せない」

アイリーンは泣きじゃくりながら言い放つ。
ジャックが来てくれたことはうれしい。でも、私が好きで追いかけて来たわけでは、ない。

「陸には行けない?どうして!」

「私は一生に1度しか陸に行けないの。ルールよ。だから無理なの!」

「…大丈夫だ」

「え?」

「願いの瓶がある。」

「それは、二回までしか使えないの。」

「まだ一回も使ってない!だから大丈夫だ」

アイリーンは渋々ドアをあけて出てきた。

ジャックが願う。

気付いたときにはジャックとアイリーンは陸に来ていた。