「アイリーンの本が置いてある所はマーケットを抜けた先だ」

「この人混みの中を進むってこと?迂回できないの?」


「マーケットも楽しいんだぜ?」

ジャックがこっちに笑いかけてくる。

「ふーん、そう。」

「興味無いんだな…。そうだ、好きな事とかあるのか?」

「そんなの昔に忘れたわ」

「アリーダ…。」

「何?慈悲の気持ちでもあるわけ?私はあなたに心配なんかされなくても大丈夫だから」

「そんなこと言うなよ。俺が、アリーダの楽しみを見つけてあげるよ」