「アイリーン!アイリーン!」

目を覚まさないアイリーン。

「そうか、魔力を陸で使いすぎたんだ」

サリーが、ポロッとこんなことを言っていたのを思い出す。

「彼女は元々は人間。だけど海に来た。だから彼女は陸では魔力を使いすぎると死んでしまうの。だからここ、深海で、契約してるのよ」

「アイリーン、アイリーン!頼む起きてくれ!そんな呆気なく死ぬのか!?そんな!アイリーン!」

その時、戦いによって、ひびが入っていた願いの瓶が割れた

「願いの瓶!そうか!」

急いで取り出すも、瓶は割れた。その為、中身がジャックの手を伝ってアイリーンの所に垂れる。

「これじゃあ、使えない…!アイリーン、本当にごめん!俺が不甲斐ないせいで!頼む起きてくれ!」
ジャックが涙をこぼした。
その涙はアイリーンに落ちる。
涙と願いの水が合わさった。


それはアイリーンの心臓部に流れ込む。


突然、アイリーンの心臓辺りから青い光が現れた。
アイリーンの遺体に直接頭を乗せ、泣いているジャックは気付かない。

その青い光はまたアイリーンの心臓辺りにスッと消えた。

アイリーンは目を開ける。


「ジャック!どうしたのよ、もう」

「……アイリーン!アイリーン!よかった!」

2人はしっかり抱き合いそれから、
ジャックは離れると、アイリーンをじっと見つめた。
「どうかした?」



「!?」
ジャックがいきなり、アイリーンの唇を奪った。
アイリーンは驚くも、目を閉じ、ジャックと唇を重ねる。

「ジャック、大丈ぶ…」
国王が来たのだが、二人の様子を見て、オルテーン国王と笑い合う。



周りから歓声がとびかった。