王宮には巨大化したザリアの怪物がいた。
「俺は騎士として、みんなを指揮する!だから君は後から来てくれ!」
ジャックは馬に乗って行ってしまった。
「…。」
アイリーンも後を追う。ジャックは王宮に入り、一番上の塔まで来た。
「あら。王子じゃないの」
「出ていけ、怪物!」
「あたしの方があんたよりも圧倒的に強いのよ?」
ジャックは怪物が立ち上がった衝撃で倒れる。
容赦なく火を吹く怪物。
必死に盾で守る。
「ふん」
怪物はこっちに向かって歩いてきた。
地面が割れる。逃げる時に、ジャックはなんと盾を落としてしまった。
下へ下へと落ちていく盾を絶望した目で見るジャック。
「とどめよ!」
怪物が火を吹いた、その時。
ジャックの前に誰かが来た。
その人は一生懸命杖でバリアをはる。
「君は…」
「なんだと?」
『アイリーン!』
アイリーンはジャックを振り返り、ニヤッと笑うとバリアをしまい、攻撃に転じた。
ザリアとアイリーンの一騎討ち。
どちらも一進一退だ。
アイリーンも全力を尽くしている。
その隙にジャックは剣を取り出すと、部下たちに合図し、一斉に剣を投げた。
剣は怪物に命中する。
そして、ザリアは倒れ、国王達は催眠術から解放された。
しかし。
「よかった」
アイリーンは力なく笑うと、その場に倒れた。