それは愛し合う男女が行うもの。


知らないわけでは無かった。

いつか私もするのかなって、想像していないわけがなくて。



「…それが後々ガキ作るんだよ」


「えっ……そうなの…!?でも神様が、」


「神なんざ居ねえよ。男と女が愛し合った結果だ」



それとそれは別物だと思っていた。

だけどそう言われてしまえばすごく近くにある行為な気がして、恥ずかしくて仕方がない。



「それは……いいもの…なの…?」



想像が出来ない。

愛し合う男女がする行為ならば嫌なものじゃないはずだ。

仕方なく行うものでもなくて、その先に尊い命の誕生があるなら尚更。



「…知りてえんなら教えてやる」


「わっ、ぁ…っ、んんっ…!」



ふわふわして身体が無重力になってしまったみたい。

それでドキドキが止まらないんだから困ってしまう。



「っ…、」



髪を退かして、耳に甘さが溶けてくる。

齧るように吸い付くように、柔らかい感触は抵抗すらも無駄にさせて。



「悪夢なんか忘れちまえ、お前は俺のことだけ考えてりゃいいんだよ」


「んっ…」