ペタリと座り込んで、ポタリポタリと流れる涙を1人で受け止める。
朔太郎にも沖田さんにも、近藤さんにも。
私は謝れないまま生き残ってしまった。
罪悪感を感じていないはずがない。
でも、強くなれたような気もしていて。
「うぅぅぅ…っ、ぁぁぁ……っ」
そんな声に、寝室からドタバタ物音が響いた。
そして勝手場へ向かってくる影は座り込む私を見つけると、速さを増して近寄ってくる。
「随分とお転婆な寝相なこった」
そのままひょいっと抱き上げた土方さんは理由を聞くより先に場所を移動させた。
こういうときは寝室に戻るんじゃなく、夜風に当たらせた方がいいと。
キラキラ瞬く星、涼しい風。
意外と土方さんは昔から面倒見が良いところがある。
「怖い夢でも見たのか」
「私のせいで…みんな死んで行っちゃったの…っ」
「…誰がそんなこと言ったんだよ」
縁側に座って、その膝の上に乗せられる。
すぐ目の前に土方さんの形の良い鼻筋が見えるくらいに密着。
優しい声が何よりもまっすぐ届いてくれた。