「ったく、言わせろってんだよ」
今までたくさんのことがあった。
初めて会った時のことは、今でも昨日のことのように覚えている。
たくさんの仲間に出会って、家族のような中で1つ1つ大人になってきた。
それと同じように歴史の荒波の中、大切な人達をこの目で送ってきた。
それでもいつも隣には、必ず土方さんが居てくれた。
「お前を幸せに出来るのなんか俺くらいしか居ねえだろ」
とても土方さんらしい。
この人は相変わらず強引な男だ。
「そんで俺を幸せに出来るのだって、どこ探したってお前くらいしか居ねえ」
そう言って、ゆっくり私を抱き締めた。
ここには私達しか居ないはずなのに、おかしいね。
私達の周りに近藤さんや沖田さんが笑っていて。
朔太郎は『お前だけは幸せにならんと許さへんで!』なんて、言ってるような気がした。
「俺が必ず幸せにする。だからお前は俺の隣で…この先もずっと笑っていてくれ」
愛している───と、土方さんは耳元で囁いた。