加恋ちゃんの気持ちは僕に繋がっている。


 加恋ちゃんが『嬉しい』と言ってくれると僕も嬉しい。

 加恋ちゃんが『楽しい』と言ってくれると僕も楽しい。

 加恋ちゃんが『幸せ』と言ってくれると僕も幸せ。

 加恋ちゃんのすべての気持ちは僕にとってのすべての気持ち。


 加恋ちゃんの存在は僕にとって大きな存在。


 僕には加恋ちゃんがいない人生なんてあり得ない。


 僕は改めてそう思った。



 加恋ちゃんと手をつないで歩く道。


 その時間はとても穏やかで幸せ。


 その穏やかで幸せなとき、僕は横目でチラッと加恋ちゃんのことを見た。


 穏やかで美しい加恋ちゃんの横顔。


 僕は、そんな加恋ちゃんに見とれていた。


 加恋ちゃんに見とれながら僕は思っていた。


 僕は、このままずっと加恋ちゃんの手を離したくないと。


 ……だって……。


 ……だって……この手を離してしまったら……。


 ……いつか……。


 ……いつか……この手を離さなければいけない日がきてしまいそうで……。


 もしそんなことになってしまったら……僕は……。