穏やかな時間が流れている僕と加恋ちゃんのすぐ横をカップルが通り過ぎる。
今、僕と加恋ちゃんの横を通り過ぎたカップルから見ても、僕と加恋ちゃんも一組のカップル。
そして、カップル以外にもいろいろな人たちがいる。
親子連れや友達同士、外回りをしているサラリーマン、ベンチでゆっくりと座っているお年寄り、犬を散歩している人、他にもいろいろな人たちがいる。
僕と加恋ちゃんは、その中をゆっくりと歩いている。
今日は加恋ちゃんとどこに行こう。
加恋ちゃんと行きたいところはたくさんある。
行きたいところはたくさんあって迷うけど、加恋ちゃんとならどこに行っても楽しい。
だから……。
「加恋ちゃん、どこに行きたい?」
僕は加恋ちゃんにどこに行きたいか訊いた。
すると加恋ちゃん。
「わたしが行きたいところでいいの?」
遠慮気味の加恋ちゃん。
「もちろん。加恋ちゃんの行きたいところを教えて」
僕は加恋ちゃんにそう言った。
「ありがとう、優くん」
笑顔の加恋ちゃん。
「どこに行きたいかな……」