僕は数人の男子が起きていたことに全く気付かなかった。


「く~さの、今何を考えていたのぉ~」


 またきた‼


「……な……何って……」


「また加恋ちゃんのことを考えていたのぉ~♡」


 またそんなことを言って‼


「……そ……そんなことは……」


「……な~んてな♡ マジになっちゃって草野くん、か~わい~い~♡」


 か……かわいい~⁉

 い……いい加減にしてよ‼

 それに、なにが『な~んてな』だ‼


「……べ……別にかわいくなんかないよ」


 僕は男子たちにそう言うのだけど……。


「いやいや、草野は、ほんとかわいいねぇ~」


 そう言ってくる男子たち。


「本当に草野は純粋だねぇ」


 そうも言ってきた。


「別に純粋じゃないよ」


 僕は男子たちにそう言った。


「なんだよ、褒めてるんだから、別に否定しなくてもいいだろ」


 そう言う男子たち。


 ……なんか……この男子たちが言うと、とても褒めているようには聞こえないのだけど……。



 そんなことを言っているうちに全員の男子たちが目を覚ました。