そして加恋ちゃんのことも……。
僕は布団の中にもぐり込みながら、ずっと加恋ちゃんのことを考えていた。
そうしているうちに僕もいつの間にか眠りについていた。
朝が来た。
今日は野外合宿最終日。
早く目が覚めた僕は布団の中から起き上がった。
起き上がって窓の方を見ると、朝のやさしい光が部屋の中に入り込んでいた。
外……気持ちよさそうだな……。
もっと近くで外を見たい。
そう思った僕は立ち上がり、窓の方へ向かった。
そのとき、みんなのことを起こさないように、そっと歩いた。
そして窓の前に立った、僕。
そこから見える景色。
よく晴れた空。
きれいな緑。
そこで気持ちよさそうに飛んでいる鳥たち。
僕はそんなきれいな景色に見入っていた。
「く・さ・の・く・ん♡」
……‼
突然、男子の一人が僕の背後に来て耳元で囁いた。
僕は、びっくりして後ろを振り向いた。
すると、いつの間にか数人の男子が起きていた。