「ねぇ~、く・さ・の・く・ん♡」
やっぱり。
夜中のときに僕と加恋ちゃんがいなくなったのを知った先生たちが、僕と加恋ちゃんのことを探し回って騒ぎになっていたから、そのことがクラスの生徒たちに知られてしまった。
「今日もまた加恋ちゃんとイチャイチャしに行くのぉ~♡」
男子たちの顔がニヤニヤしていた。
それも予想通り。
「な……何言ってるの‼ 別にイチャイチャなんかしてないよ‼」
「な~に~、そんなに照れなくてもいいじゃん♡」
「て……照れてなんかないよ‼」
そう言ったけど、その言葉とは裏腹に体中の血液が顔に集中しているかのように顔がとても熱くなった。
たぶん夜中のときの加恋ちゃんとのことを思い出したから……。
「あぁ~、草野くん、顔真っ赤♡ か~わい~い~♡」
「なっ……‼」
僕は、これ以上、言葉が出なかった。
「ねえねえ♡ どうやって加恋ちゃんのこと襲ったのぉ~♡」
一人の男子が僕の布団の中に入ってきて耳元でそう囁いた。
「お……襲ってなんかないよ‼」